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2011.12.31

私と酒と父

出張の帰りに一人で飲んでいたときにつらつらと考えていたら、なんとなく誰かに聞いてもらいたいような気になったので、年の瀬のどさくさにまぎれて上げてみる。

私は酒が好きだ。最近主に飲むのはビールと日本酒と芋焼酎だが、酒であれば大概のものは飲む。
この酒好きは長い間、父親系の遺伝と考えていた。だが、よくよく考えてみると、同じ血を引くはずの5歳下の弟は家ではほとんど飲まない。母親も寝酒と称して梅酒を一杯飲む程度である。
ではなぜ、私はここまで酒が好きなのか?

父方の祖父は、私が物心つくかつかないころに亡くなったが、話に聞くとたいそう酒好きだったそうであるし、父親も私の幼いころにはよく仕事帰りに飲みに行き、お土産に今では見なくなった寿司の折詰や良くいく酒場の名物だった若鶏の塩焼きを買ってきてくれていた。
私は、この皮がパリッと焼かれた若鶏の塩焼きが好物で、家族で大門にあったその店に行ったときには、2階の座敷でエレベーターのようなもので焼き物が一階の厨房から上がってくるのを興味深く待っていたのを覚えている。
そう、私の記憶にある父は酒好きだったのだ。
だが、その父も私が中学に上がるころに郊外に今の実家となる一軒家を購入したころから、飲んで帰ることが減り、私が高校の時に事故で頭を強く打って以来、きっぱりと酒を絶った。

こうして見ると、私には酒を飲んで楽しそうにしている父の姿が記憶にあるが、もしかすると弟には酒を飲んでいる父の記憶がないのかもしれない。そしてそれが、私と弟の酒好きの度合いの違いなのかもしれない。

そんな父も2年前に急に亡くなり、今年無事に3回忌を終えた。
惜しむらくは、私が成人になる前に父が事故が元で酒を絶ったことで、生涯一度も一緒に酌み交わすことができなかったことである。

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